妄想暴走の半生

推しのことを好きになればなるほど苦しい。これはよろしくないハマり具合である。控えなければ。
思えば、小学生からずっと好きなものだけ追いかけてきたけど、30過ぎてからのアイドルとかYouTuberとキャラクターへのハマり具合は怖い。世の中の人がどれ程ハマっているのか知らないけれど、悪い意味で宗教じみているし、依存みたいだ。
恋人が欲しいとずっと思っていた。実際、私は恋多き女だった。恋に恋していただけかもしれず、今もそうかもしれない。気付いたら、恋をすること、恋人がいることが世界のすべてではなくなった。
そうなると、ゲームをすることが楽しくなり、漫画を読むことが楽しくなった。今まで、俳優をカッコいいと言うのが恥ずかしかったが、そうじゃなくなってきた。ジャニーズも苦手だったけど、少しハマると楽しい。
けれど、今は少しのハマり具合ではない。
何で私は1984年に生まれてしまったのか。1999年より後に生まれて、一生懸命勉強して、大学に合格して、合格ツイートを好きなYouTuberにいいねされたかった。いや、今の時代の若者のほうが自分達より大変な気もする。スマホに振り回されるし、勉強は難しいし。
私はただのファンで、その人に認知されることもない。それなのに、キャスにコメントすることも出来ず、非リアな社会人男性に見られようと思い、男だか女だか分からない名前に変えて、アイコンをデカルトにした。数学が得意で国語が苦手(本番のセンターの点数が振るわなかっただけで、偏差値は私よりずっと高い)な彼と、数学が大の苦手、でも証明が好きで、国語が好きな私を繋ぐのは哲学だと思ったから。いや、アイコンなんて見ないだろ。どれだけ自意識過剰なんだ。

こんなにモヤモヤしても、きっと少ししたら忘れてしまう。忘れられなかったら困る。確固たる生活が保証されて、一人で生きていく覚悟が出来ない限り、リアルな普通の男性を遠ざけるような推し活をしてはならない。