無題

自分から会うのをやめてしまった好きな人と再会したいと思ったけど、再会するのはものすごく簡単だ。彼はバンドマンなのだから、彼のLIVEに行ったらいい。それだけだ。
LIVEのチケットは、いつもtwitterのDMで予約していた。twitterのアカウントは消してしまった。そのためにtwitterを復活させるのはバカらしいから、LIVEのスケジュールだけチェックして、行けばいいだけの話である。

なんのために髪を20cmも切ったんだろう。落ち着いていた生活を乱すことが苦しかったのを忘れてしまったんだろうか。私は彼のことが好きだっただけけど、彼のことを好きな自分が大嫌いだった。twitterだけ見て相手のことを知った気になっていて、ファンにかけてくれるだけの言葉をいちいち深読みして、自意識過剰になって。
私は彼の生活を1mmだって乱すことは出来ないというのに。
何より、彼は本業がバンドマンではないから、土日しかLIVEをやらない。しかし私は土日は基本的に仕事なのだ。

私はあなたがギターを弾いていることも、歌を歌っていることも知らずに好きになったのだ。ただ、顔がものすごく好みだった。それだけなんだ。
私はあなたとライブハウス以外で会ってみたかった。ステージの上に立つ人と、ファンではなくて、対等な立場が良かった。共通の知人がいたのに、そこから繋がらなかったのは縁がないということなんだろう。
大好きな占いが、彼との相性を占うときだけ大嫌いになる。どの占いをしても相性がものすごく良いと出てしまうからだ。たかだか誕生日の相性ではないか。
相手がバンドマンで、酔ってたって、ライブハウスの証明が薄暗くて、これだけ道を踏み外す材料が揃ってたって進展しない。仕方ないんだ。こちらから積極的に動くことが出来なかったんだから。
早く忘れてしまわなくちゃ。